2012年6月24日日曜日

茅ヶ崎環境フェア 2012

6月23日(土) 

ポスター 茅ヶ崎環境フェア2012 (主催 茅ヶ崎市・環境市民会議)に参加しました。

この催しは環境月間にちなみ、市と、環境に関心のある市民や事業者が協力して実施する恒例の行事です。

市役所分庁舎6階コミュニティホール・5階会議室・中央公園を会場に、新しいエコ技術の紹介や体験コーナ、電気自動車の試乗会、市民、事業者などによる展示・PRコーナー、また今年度はじめて設けられた地産地消をテーマとした飲食ブースなど、盛りだくさんの企画が展開されました。

そして、今回のテーマは、「未来へつなごう! 環境にやさしいまち ~地球温暖化防止と生物多様性の保全~」でした。

(詳しい内容は、同フェア案内チラシ)

環境フェア開式の挨拶 茅ヶ崎市環境政策課長
 
● 三翠会は6Fコミュニティーホールに展示ブースを設け、見学に訪れた方々に親しくご説明申し上げました。

 
● パネル展示は、写真やイラストをふんだんに使って、タゲリ米、生き物調査、田んぼ体験、学校教育支援、自然再生(魚道やビオトープの整備)など、多肢に渡る三翠会の活動を紹介しました。

  

●また、水槽に生き物(フナ、モツゴ、ドジョウ、トウヨシノボリ、ヒメタニシ等)や、茅ヶ崎では数が少なくなった野草(ヒルムシロ、クサネム)の水槽展示や花の咲いている野草の生け花を展示しました。

生きもの展示は、子ども達、お母さん達に人気がありました。
今回のフェアのテーマ「未来へつなげよう…未来を担う子どもたちへ」の趣旨に貢献できたのではないか、と感じました。


野草についてはご婦人方に人気があって、興味をもって種名を尋ねる方が多かったです。
 
 
服部茅ヶ崎市長(右)も、三翠会のブースに立ち寄られ、展示を詳しくご覧になった。
 



●今回の環境フェアは、全市あげての大きな催しであり、市民や市内事業者をはじめ、市長や市の幹部職員、市、県、国会議員の方々も訪れました。

「環境にやさしいまち」づくりに向けて、みなさんそれぞれのお立場からの働きとご支援をお願いしました。
 市議や県会、国会議員も立ち寄られた。

写真&レポート K.Suzuki
当日案内役 S.Kumazawa Y.Moriue K.Suzuki
展示資料作成 三翠会会員

編集 T.Sakurai

2012年6月18日月曜日

大漁!…田んぼへ遡上するナマズたち。魚類遡上調査

6月16日、17日 用水路(排水路)、魚道を通って田んぼへ遡上する、ナマズなどの魚類の遡上調査を行いました。

【16日】


用水路に仕掛けた定置網を引き上げる Photo. by M.Hirata (三翠会)


まず16日。この日は夏の観察会を予定していました。
参加者のみなさまに、魚道を通って遡上する魚を見ていただこうと、前日、魚道から田んぼの間を流れる用水路への入り口に当たる箇所に定置網を仕掛けておきました。 
残念ながら、朝から雨となり観察会は中止。
 会員だけで、成果を確認することになりました。

ウシガエル…Photo. by M.Hirata (三翠会)


この日は午前6時頃から雨が降り始めましたが、前日まではしばらく雨がなく、用水路の水かさは少ない状態でした。

魚の遡上は、用水路の水量に影響されるのか、網の中にも魚はおらず、代わりに、写真でご覧の様に、大きなウシガエルがいました。(ちょっと、がっかり)

モツゴ…イラスト by 森上義孝 
(三翠会ブックレットより)
 
ビオトープを見に行くと、モツゴ(コイ科モツゴ属の淡水魚 川魚佃煮の素材にもなる)の稚魚がたくさんいました。

用水路から遡上した様子は見られず、どうやら、ビオトープの中で生まれた子どもたちのようです。


【17日】



用水路の定置網 Photo. by M.Hirata (三翠会)


16日はそのまま雨となり、用水路の水量は次第に増して行きました。
そこで、夜もう一度網を仕掛けて翌日17日に再チャレンジを期しました。

網を開けると…Photo. by M.Hirata (三翠会)


網を開けるまでは、数尾のナマズやフナが確認されましたが(写真)、いざ引き上げてみると予想を
はるかに超える大漁でした。



駐車場でタモ網に入れようとしたのですが(写真)、元気が良すぎて飛び出し対応しきれません。
また、ヒレなどが網にかかって取れなくなる魚もあり、なかなか時間がかかりました。

たくさんのナマズやフナ Photo. by M.Hirata (三翠会)

ナマズ…イラスト by 森上義孝 
(三翠会ブックレットより)
 

トロ箱に納めて、ようやく成果の確認ができました。
メジャーで寸法を測ると(写真)ナマズのメスの大きいもので63㎝、ナマズのオスの小さいもので30㎝。
合計でナマズメス4尾、ナマズオス6尾、フナ6尾。
よくもまぁ一度にこの定置網に入ったものです。
遡上の凄まじさが伝わってきます。

田んぼの間を流れる用水路を泳ぐ大ナマズ Photo. by M.Hirata (三翠会)


定置網をかけていない北側、土掘用水路の様子を見に行きました。
するとメスと思われる大きなナマズが1尾、水路に居るのを発見(写真)。
水路出口手前を泳いで悠々と水路の奥へ泳いで行ってしまいました。


遡上は既に確認できていますが、やっぱり現場で見る迫力は格別です。
物凄いものがありました。

定置網引き上げ参加の皆さん(鈴木、森上、樋口、小林、平田)、お疲れ様でした。





▲ビデオ撮影版 by K.Higuchi 三翠会


参考 田んぼと用水路(模式図)



※注 実際の田んぼの状況とは異なります。

写真 & レポート by.M.Hirata
ビデオ撮影 by K.Higuchi
記事編集 T.Sakurai

2012年6月16日土曜日

学校田の田植え

6月15日

タゲリ米を生産する田んぼの一角にある、地元小学校の体験授業用(5年生)の田んぼで、田植えが行われました。


一クラス33名ずつ三回に分けて行いました。
たんぼの半分を子どもたちが手作業で植え付け、残りの半分を農家のたんぼ塾先生たちが機械植えの実演しました。

  
子どもたちのサポートをしたのは、たんぼ塾先生(農家)に加え、担任先生、保護者、おじいちゃん、そして農協理事さんも支援に駆け付けました。
校長先生もたんぼ授業の様子を見に来られてました。
ここは、地域の人が頼りにする病院隣接地でもあり、結構な数のギャラリーも。

たくさんの人達に見守られての田植えででした。

こちらは前日14日。放課後、先生、保護者、子どもたち有志で田植えに使う苗の「苗取り」をしました。

学校の花壇や、苗箱で育てた稲の苗を束にして、根を洗い、翌日の田植えで植えやすいように調整しました。
  
写真&リポート by K.Suzuki
(記事編集 T>Sakurai)

2012年6月11日月曜日

子どもたちによる人力代かき

6月11日 タゲリ米を生産する田んぼの一角にある、地元小学校の体験授業用(5年生)の田んぼで、子どもたちによる代かきが行われました。

「代掻(しろか)き」というのは、稲の苗を植え付ける前に、水を張った田んぼの土の表面を平らに均(なら)す作業です。

昔は馬や牛、現在では、トラクターなどに代搔き用の農機具を取り付けて行われています。
学校田でも昨年までは 、農家による機械作業を見学していました。
  



そこを今回、子どもたちの全員参加による「人力代搔き」として、挑戦しました。
授業をサポートする田んぼ塾(農家、先生、保護者による) 塾長の鈴木さんも、「初めての体験」だそうです。


まずは畔に並び代掻き作業の目的・役割の説明を受ける子どもたち。

今回これを企画したのは、

1:田植え前に泥んこ田に慣れてもらい、楽しさも体験させておきたい。
2:代掻き作業を見学でなく実地に体験させたい。生徒100人が授業時間内で同時に出きる方法。

一生のうちでも最も多感な頃である小学5年生、この子たちに五感で学んでもらいたい、というのが目的でした。
全員で田んぼに入って足で田のごろ土を踏み砕く。
向こう畔迄5往復する。多くの足跡で田んぼの土はドロドロになる。
沢山の足跡だらけの田面を今度は4人一組でロープを
付けた重い板材を引く。引き板により均され足跡は消え見事に平らに成る。

最初は恐る恐るだった子どもたちも…作業が終わる頃には「まだやりたぁ~い!」と、顔まで泥を付けてみんな楽しそうでした。


はじめての経験でしたが、子どもたちの笑顔で大成功。お米作りの第一歩を、五感でしっかりと学んでくれたと思います。

茅ヶ崎でははじめての企画だと思います。農家や大人たちでも滅多に経験できるものではありません。子どもたちにとっては大いに自慢になったのではないでしょうか? きっと、家に帰って夕飯時に家族に話して聴かせたことでしょう。子どもたちの誇らしげな顔が思い浮かびました。

準備として、田んぼ塾会員のOさんに、伊勢原市の学校田での取り組みを視察してもらい、前日夕刻には、板やロープを調達して田を均す道具を先生達と6式作成。事前に軽く機械で均した田んぼで先生たち自身に体験してもらいました(6/10ブログ既報)。学校関係者、田んぼ塾のみなさま 御苦労さまでした。

写真&リポート by K.Suzuki
(記事編集 T.Sakurai)

オオナマズも応援に…学校田田植え準備

6月10日 午前中、三翠会の田植えを行った後、鈴木さんは奥様とご自分の黒米田の田植え、その後地元小学校の田植え準備の作業を行いました。


  ▲夕方5時頃、先生やたんぼ塾(学校田支援グループ)各位が駆け付け、学校田のシロカキ(田植えに先立って、田んぼの土を平らに均す作業)の準備
を終えました。
 

明日11日は賑やかに100人が泥んこ作業に興ずるのが楽しみです。
 

田んぼに産卵に来たオオナマズも応援にかけつけたのかな?
 
写真 by.K.Suzuki 記事編集 by T.Sakurai

新聞投稿記事…地域活動を通して都市農業の理解を深める

6月6日

農業共済新聞(H23(1948)年創刊。「農家に学び、農家に返す」を編集の基本方針として、営農と暮らしに役立つ情報を提供する週刊紙)のコラム「大波小波」に、三翠会代表鈴木さんの投稿が掲載されました。

三翠会ブログにも再掲載いたします。

「地域活動を通して都市農業の理解を深める」    

    鈴木 國臣


 開発の進む都市近郊でわずかに残った水田を仲間と耕作しながら、農の持つ価値を発信し続けている。

生きものブランド「湘南タゲリ米」で付加価値を高め、自然環境も維持する活動の代表を引き継いだ。活動は11年目を迎えている。 今回は農をまちづくりの拠点に置く活動を紹介する。

住居地にある鎮守の森は、今でも地域住民をつなぐ重要拠点である。
その西端にタゲリ米生産の水田がある。

東にはマンションや新興住宅地に囲まれたさがみ線新駅予定未利用地があり、「駅と緑と絆の会」会長として野菜、米、花を新住民の方と作っている。

南端では休耕していた地権者に協力し、農に関心のある仲間を集めて小麦とソバの栽培を始めた。

そして北端にある農業用水の取水拠点は民話「河童(かっぱ)徳利(どっくり)」の発祥の地である。農耕信仰の霊山大山への街道で、中世から現代まで交通の主要点でもあった。

ここに農をつなげる民話公園をつくりたいと、20年来地域で温めてきた活動を仲間と再開した。

昔の川や池の再現、地場産小規模直売所など道の駅をイメージする休憩所である。

 この東西南北の出城は、隣接する地域と農をキーワードにつなぐ拠点になる。

この活動は米生産農家だけでなく、自治会や各テーマを持って活動するグループと連携して動きだしている。行政や地権者との交渉など、実現までに乗り越えるべき壁はまだ高い。

 しかし、この活動を通して、地域の人に見えてくるのは、地域ではわずか2%程度に過ぎない農家の人が、食料生産以外に地域づくりのキーマンとして役割を果たしながら、地域や国土を守る役割を果たしている姿ではないだろうか。

 多くの産業はコスト競争で生産拠点を海外に移すが、農家は採算が取れないからと広大で安価な農地を求めて海外へ移るだろうか?

 農家は、主食の食糧を作りながら自然環境を維持し、国土を守っている自負を持っている。

 自然と対峙(たいじ)しながら土をつくり、作物を生み出す喜びを大切にするのは、水を引いた田んぼを眺め、黄金色になびく穂波を見て、それを口にし、また喜んで食べてもらうことで、人本来の自己実現の欲求がかなえられるからではなかろうか。

 現実には都市農業は、米麦生産だけでは経営は厳しい。

施設投資による周年栽培や手のかかる品質の高い果樹や花卉(かき)生産で、市内はもとより国内でも有数の品目を切磋琢磨してつくりながら、国土を守ってることを知っていただければありがたい。

 (神奈川県茅ヶ崎市、水稲^、三翠会代表、田んぼ塾長)

2012年6月10日日曜日

三翠会 黒米田植え


6月10日 三翠会では、先週の共同田に続き、休耕田対策の黒米の田植えを行いました。
作業に参加されたみなさんお疲れ様でした。

梅雨入り宣言直後でしたが、昔ながらの言い方での五月晴れ、梅雨空の合間のさわやかな田植日和でした。

見学や体験の募集もしていましたが、田植えは稲の成長と天候、(ご指導いただいている農家の)作業日程とのにらみ合いで決まるので、なかなか、工場や事務仕事のように早くから日程を組めません。
小規模であれば、あるほど、小回り、臨機応変が求められ、どうしても少人数・効率化を考えて行かなければなりません。



作業は機械植えが中心で、私もへっぴり腰なだらちょっぴり触らせてもらいました。 隅々は機械がはいらず手植としました。



手指をすぅっと入れると土がトロッとしていてとても気持ちよく、しかも暖かいのです。フナやドジョウ、なまずなどが産卵にやってくるはずです。



彼らの赤ちゃんにはぴったりの場所で、もうミジンコがたくさんいました。ビオ池ではヒルムシロの上に早くもアオモンイトトンボがやってきました。

土掘用水路も熊澤さんを中心に草刈整備を行い綺麗になりました。

午前中には終えることができました。皆さん大変にお疲れ様でした。
(その後熊澤さんは、駐車場土掘用水路も整備していただきました。ありがとうございました。)


さわやかな南風が頬を通り過ぎた、ゆったりとした気持ちの良い一日でした。

テキスト&写真 by M.Hirata

2012年6月4日月曜日

共同田の田植え

6月2日 三翠会会員による米作り体験の田んぼ、共同田で田植えを行いました。

田植えの日程は稲苗の成長が第一で、これに作業する人間側の都合を加味して決められます。

この日、苗が予想より早く成長し15cm程に伸びて、急遽前日に田植えが決定、会員およびなまず倶楽部会員(体験会員)に連絡が回りました。

 以下、参加した平田さんからのリポートです。


田んぼの中央部分は、ご指導いただいている小西勝義さんがトラクターで植えていただき、機械では出来ない周辺部分を会員が手植えして行ました。
共同田田植に参加の皆さんお疲れ様でした。
 今年は、平日もあり得るとの鈴木さんの言葉もあり、土日はないと思っていました。
また小生は連絡を受けたものの対応できるのかわからなかったのですが、何とか参加
でき良かったです。

天候は薄曇りで暑くもなく、作業しやすい環境で良かったです。

急な日程でしたが、ことのほか多くの皆さんが集まってくれて良かったですね。
作業が思っていた以上にスムースに早く終わりました。

作業後のお茶タイムでは鈴木さんや熊澤さん等にブルーベリーやお菓子をご馳走になりました。
ありがとうございました。

トノサマバッタの幼虫

トノサマバッタの幼虫(写真)やシオカラトンボ、ギンヤンマも早くも飛んでいまし
たね。

さわやかな一日でした。
皆さん、お疲れ様でした。

リポート&写真 by M.Hirata